「プログラミングが小学校の必修科目に指定されたようですが、なぜそこまでプログラミングの重要度が高いのでしょうか… また、最近は若い人でもプログラミングを習得したい人が増えていますよね。なぜこのように考えている人が増えているのでしょうか…!?」
文部科学省は「2020年」から小学校でプログラミング教育を必修にすると発表しましたね。小学生にプログラミングを教えることに反対する大人もいるようですが、現在の日本社会の現状をみると避けられないことですよね。
なぜかというと、日本経済は高度経済成長期以降ほとんど成長していないですが、IT業界はインターネットが普及してからは年率「5%」で成長を続ける日本で唯一の成長産業です。しかし、IT産業を支えるITエンジニアの数は小高齢化の影響で減っていますから、エンジニアが足りないとIT産業も衰退するしかないですよね。
こうした理由から、政府は小学校の必須科目にプログラミングを導入することを決めました。逆にいうと急速な少子高齢化で若者の数が減り、さらにスマホの普及でパソコンが使える若者は激減していますから、何かしら対策を打たないと将来は危機的な状況になると察したからだと言えますね。
また上記の理由以外に、20代でもプログラミングを学びたいと考えている人は年々増えています。現在の「20代」は「40代」や「50代」のように年金や退職金を当てにしている人は少ないですから、専門的なスキルを身につけて自身の力で人生設計を考える必要がありますね。
このような需要もあり、プログラミングを学びたい若い人も増えていますね。
【小学校で必修化科目になる理由】
- 2030年に「59万人」のエンジニアが不足している
- スマホネイティブユーザーが若者の「7割」を占める
- 日本人学生のパソコンスキルが先進国の中で低い
- 論理的思考能力を身につけるため
記事の内容を簡単に知りたい
プログラミングを必修科目にする事による反対意見とは!?
「プログラミングを必修科目にする事に反対している人たちはどのような理由を挙げているのですか!?」
日本社会の現状を考えたら、義務教育にプログラミングを取り入れることは避けては通れないと思うのですが、世間では反対する声も多いようです。反対派の意見をまとめると次のような内容になります。
- 「物事にはそれを学ぶ最も適切な年齢がある」
- 「教える側のレベルが問われる」
- 「塾に通える子供は有利だが、通える子は限られるので格差が広がる」
現代社会は何をするにしても、ITなしではビジネスを語れないほどITが広く世の中に普及していますよね。年齢が若いうちからITのスキルを磨くことでマイナスにはならないですよね。むしろ、他の科目と比較しても社会で必要な実用性が高い知識ですよね。
現在はスマホネイティブユーザー(パソコンを使えない)は若者の「7割」を超えましたが、この状況を放置する方が怖いですよね。時代とともに求められるスキルは変わるので、時代に合わせて教育も変えていく必要があります。
現在小学校で教えている科目は国語、社会、算数、理科、生活、音楽、工作、過程、体育、道徳がありますが、プログラミングの方が社会で活かせる実用的なスキルのような気がしています。
小学校のプログラミング必須科目を反対ている人は、中高年で保守的な人が多いのではないでしょうか。現代社会の状況を考えたらプログラミングやITスキルを習得しないという選択肢はありません。
プログラミングが小学校で必修化された理由とは!?
「プログラミング必修科目に指定された理由は具体的にどのようなものがありますか?」
プログラミングが必須科目として指定された理由は、IT業界が深刻な人材不足に苦しんでいるのが大きな要因です。少子高齢化で若年層の数が減り、スマホの普及でパソコンができる人材が少ない、さらには日本人学生のパソコンスキルが先進国で最も低いと言われています。
そのため、採用コスト、教育コストなどIT企業に掛かる負担は大きいですよね。
- 2030年に「59万人」のエンジニアが不足している
- スマホネイティブユーザーが若者の「7割」を占める
- 日本人学生のパソコンスキルが先進国の中で低い
- 論理的思考能力を身につけるため
理由1:2030年に「59万人」のエンジニアが不足する
小学校でプログラミング教育の義務化が決まった最大の理由は、IT業界の人材不足が原因なんですよね。
経済産業省が調査した内容になると、現時点で「17万人」のIT技術者が不足していますが、2020年には「30万人」、そして2030年には「59万人」のエンジニアが不足すると予測しています。(IT業界の人材不足の現状とは?)
IT産業を支えるITエンジニアがいなければ、その国のIT産業は衰退するしかありません。日本経済は高度経済以降、経済が全く成長していないわけですから、IT産業の成長も止まると下降していくしかないですよね。将来のエンジニアを育成するためにも、できるだけ年齢が若いうちにパソコンを触らせておきたいですね。
ちなみに、これは日本だけではなくアメリカなど他の先進国でも同様の問題を抱えています。アメリカでは「2020年」には「40万人」のITエンジニアが不足すると言われています。
少子高齢化という問題もありますが、人材が不足する最大の理由はIT経済の成長が早すぎて人材が追いついていないからです。
理由2:パソコンが使えない若者が増えている
スマホのみ(パソコンを使用したことがない)ユーザーは全体の「46%」にも及び、10代になると「70%」がPCを使用したことがないという調査結果があります。iPhoneが発売を開始して「10年」しか経っていないわけですから、アップル社が社会に与えた影響力がいかに大きいかわかりますよね。
「現代社会でパソコンを使わないでできる仕事はどれだけあるでしょうか?」パソコンが使えないと働けない仕事は増えているし、その割合はこれからも増えていくことは間違いないですよね。
現在の「20代」はパソコンに苦手意識を持っている人がとても多いです。スマホがあまりにも便利すぎたせいで、パソコンを使う機会が訪れないまま社会に出てしまったからです。IT業界を志望する若い人ですらパソコンを使ったことがないという人もたくさんいるくらいですから。
→ 【スマホユーザーが過半数以上】IT未経験でパソコンもできないけど、転職することは可能ですか?
理由3:日本人学生のパソコンスキルが先進国の中で低い
かつては「技術大国」とまで言われた日本ですが、学生のITスキルは先進国の中でも最下位という調査結果があります。
ノートパソコンもデスクトップも持たない割合は、日本が「45.3%」、韓国が「19.9%」、アメリカが「11.4%」と日本だけが圧倒的に少ない数値です。日本はスマホでも操作が快適なくらい通信速度が速く、学校教育でもパソコンに力を入れていないことが原因だと言われています。ガラケーで携帯文化が発達していたこともあり、スマホも急速に広がっていきましたよね。
インドは日本と対照的でパソコン教育に最も力を入れている国です。その結果、IT産業に入社する若者は大学でコンピューターサイエンスを習得してきた学生しかIT企業に入社できません。未経験の文系出身や、未経験の30代でもIT企業に入社できる日本とは対照的ですよね。
これからはより一層IT中心の世の中になるわけですから、何かしら対策しないと日本は競争社会に勝ち残っていくことが難しくなるのではないでしょうか。
理由4:論理的思考能力を身につけられる
プログラミングは必ずしもプログラミングできる事自体に価値があるわけではないですよね。社会で生きていく上で必要な「論理的思考能力」や「問題解決能力」を身につけることができます。
論理的思考能力とは、因果関係を整理し物事を順序立てて考える能力のことを指します。問題解決能力とは、名前の通り課題の解決策をみつける能力ですね。文系出身がプログラミングに向いていないと言われる理由は、論理的思考能力が弱いからなんですよね。
プログラミングとは、期待値(結果)から逆算し複数のプロセスを組み立て結果への筋道を導く作業ですから、自然と論理的思考能力を養うことができます。その過程でたくさんの課題に直面するわけですから、参考書籍やネットを通して問題を解決する能力を養うこともできます。実際の開発現場でもそうですが、ITの世界は日進月歩が激しく必ずしも先輩社員がいつも正しい答えを持っているとは限りません。
そのため、膨大な情報量の中から正しい答えを導き出す能力が問われます。IF文やWhile文の構文を覚えることがプログラミングではないですよ。
例えば、オセロなど簡単なゲームアプリを製作するときには次のことを考えますよね。
- 盤面をどうやってプログラミングで表現すればいいのか?
- 石を盤面においたときの処理結果は?
- 黒と白に変わるプロセスやロジックは?
- 返した石を戻すときの処理結果は?
このようなことを自分の頭で考えることで、論理的思考能力や問題解決能力を鍛えることができます。
プログラミングが若い人に人気を集めている理由とは!?
「小学校の必須科目にも指定されますしたが、若い人の間でもプログラミングが人気だと聞きました。その理由はなんでしょうか!?」
小学校でプログラミングが必修化された理由は、ITエンジニアを増やしたいという需要サイド(日本政府やIT企業)の要求ですが、供給サイド(プログラミング初心者)でもプログラミングを学びたい人が増えています。専門スキルを身につけて企業に縛られたくないと思っている若者が増えているからですよね。
ITエンジニアに限らず、ブログやアフィリエイトなどのネットビジネスが人気を集めている理由も同じです。
理由1:場所や時間に縛られずに働きやすい
ITエンジニアはネットとパソコンがあれば基本的にはどこに居ても働くことができますよね。介護士や看護師、営業や一般事務などと比較すれば場所や時間による制約は受けにくい職業です。
セキュリティやネットワークの問題などの課題もあるので、在宅やリモートワークで働ける案件はまだまだ少ないですが、それでも以前よりも確実にリモートで働ける案件は増えています。単価は安いですがクラウドソーシングを利用すれば、オンラインだけで完結できる仕事もいくつかありますよね。
理由2:ITエンジニアは国境の壁を越えやすい
プログラミングは世界標準のスキルのため、国境の壁を超えやすい仕事でもあります。
先進国は海外の安い人件費を利用してシステムを開発する企業も増えていますから、海外で働けるチャンスも他業種と比較して高いですよね。海外に開発拠点を持つ日系企業に勤めたり、日本企業向けにビジネスをする外資系企業、技術力に自信があるエンジニアならアメリカやカナダ、オーストラリアで働くチャンスもあります。
私自身も特別なスキルがあるわけではないですが、海外に開発拠点がある日系企業に転職でき2年間の「海外勤務」を経験することができました(転職の体験談はこちら)。
このような選択肢が取れるのもITエンジニアの特徴ですよね。
理由3:スキルを高めると年収に直結しやすい
IT業界は未経験からでも転職できる数少ない専門職の中では珍しい職種ですよね。そして、専門職なので経験年数とともに収入を増やしていくことも可能です。Tech総研が行った年収調査によると、30歳エンジニアの平均年収は「471万円」、35歳の平均年収は「557万円」と結果が出ています。
私自身も30歳を超える頃には年収「500万円」を超えることができたので、これくらいが平均値だと思います。椅子に座っていれば給料が増えていくような世界ではないですが、頑張って努力さえすれば収入に結び付くというのは働いている方としては有り難いですよね。
理由4:仕事が将来なくなることはない
IT業界は他の業種(新聞やテレビ、雑誌などの既存メディア、音楽や映画などのエンターテイメント)からシェアを奪う形で年率「5%」と急激に成長してきた産業でもあります。世界一急成長している中国の経済成長ですら「7%」ですからいかに大きい数値かわかると思います。
ITエンジニアの仕事は、IT技術により労働者の作業や余計な手間を減らすなど世の中を便利にすることが本質としてあります。例えば、書面で管理していたものをWEBシステムで管理を一元化すること、メンテナンスなどのルーチンワークなどを自動化すること、人間が現地で行なっていた作業をシステムで遠隔操作するなどありますよね。
つまり、IT技術によって世の中を便利にしたいという需要がある限りはなくならない仕事ですよね。
今後は人工知能が労働者から多くの仕事を奪うことになります。そのため、人工知能関連のエンジニアになれれば10〜20年は仕事に困ることはないかもしれないですね。
プログラミングを効率良く習得する方法とは!?
「プログラミングを効率良く学習するためにはどうすれば良いですか!?」
若い人の間でもプログラミングを学びたいという需要は増えていますね、効率良くプログラミングスキルを習得したいのであればプログラミングスクールに通うことが1番の近道になります。
スクールでは次のようなサービスを提供しています。
- 現役エンジニアとのマンツーマンレッスンが受講できる
- オンラインで利用できるプログラミング教材が利用できる
- 技術的課題をチャットで問い合わせて解決できる
- オリジナルのWEBサイトやアプリ制作をサポートしてくれる
- 希望者にはIT企業への就職サポートをしてくれる(受講料が無料になる)
プログラミングスクールの最終課題としてオリジナルの成果物を製作します。
成果物は料理や雑貨関連のWEBサイト、ファッション系のECサイト(ショッピンサイト)、スマホのニュースや簡易ツールとして使えるアプリなどを製作します。不動産の自営業をしている知人は、自社のWEBサイトをスクールを利用して独自で製作していました。IT企業に依頼すると費用が高い上に、内容を修正するたびに依頼しないといけないから手間ですよね。
参考:「コードキャンプ」というスクールで制作するオリジナルアプリ
「コードキャンプ 」は完全オンライン制の先駆者となったプログラミングスクール で、「2012年」に設立しわずか3年足らずで受講者を「1万6000人」まで増やしました。数あるプログラミングスクールの中で最大規模のスクールです。
プログラミング必修化のまとめ
プログラミングが小学校の必修科目にされたり、プログラミングスクールが2桁ペースで急増している理由は、需要サイド(政府やIT企業)と供給サイド(エンジニアになりたい人)のニーズが一致しているからですね。
現在IT産業が世界中で急成長していることを考えると、今後もプログラミングの需要は増えても減ることはありません。
プログラミングは論理的思考能力や問題解決能力を鍛えることができるので、ITエンジニアを目指していない人でも積極的に学んで方が良いですよね。現在は無料で学べるプログラミングスクールもたくさんあるので、技術を習得するのはそれほど難しいことではありません。
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