IT企業に就職するために、プログラミング系の資格を学ぶ人が増えています。でも、本当に資格は必要なスキルなのでしょうか?
- 「IT業界は専門職だから、資格が重視されるのは間違いないよね?」
- 「プログラミングの経験がない以上は、資格でスキルを証明するしかない」
- 「キャリアを築いて収入を増やすためには、資格の取得は欠かせない」
結論から伝えると、資格を取得することで就職や転職が有利になることはありません。入社後に資格を取得しても、収入アップに繋がることもありません。
未経験者は、専門知識がないことを理由に、とりあえず資格を考える人が多いですね。しかしながら、資格の有無が評価されることはありません。知識が金銭や評価に変わるほど、ビジネスの世界は単純ではないですよね。
企業が採用したい人材は、「料理やレシピの知識がある人材」ではなく、「お客さんが求める料理を作れる人材」ですね。企業がお金を出す(市場で適切に評価される)のは後者だけですね。
料理やレシピは、ネットで調べれば誰でも得られる知識だからです。
「ないよりはマシだ」という気持ちは理解できますが、時間の無駄にしかならないのでお勧めできません。それよりも、1日も早く就職することを考えましょう。
ここでは、資格が転職市場で評価されない理由、優良企業が未経験者に求めるスキルについて紹介します。
- プログラミング未経験でも、資格が重要視されない理由は?
- 優良企業が未経験者に求めているスキルは?
- プログラミングを学ばなくても、IT企業に就職できる?
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<24年4月:求人倍率は急落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
今年の春採用に期待してる人はとても多いが、それでは完全に手遅れですね。
なぜならば、景気後退に陥ると、IT企業は経験者しか採用しないからです。利益が急減する中で、未経験者の教育に費用を使うIT企業はありません。そうなると、次に未経験者が就職するには最低でも4年後です。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐ行動を開始してください。
世界経済が本格的に悪化すれば、無料スクールの多くも閉鎖します。実際に、コロナによる経済悪化で、スクールの数は激減していますね。プロエンジニアは、24年4月現在も無料を維持してる数少ないスクールです。
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記事の内容を簡単に知りたい
資格取得が重要視されない理由は?
私たち未経験者は、企業に就職するために資格が重要だと考える人が非常に多いです。
「ないよりはマシ」と考える人の気持ちは理解できますが、資格の有無が就職結果に影響を与えることはありません。むしろ、ブラックに入社するリスクを高めます。
その1:資格より実務が重視される
専門職では、転職市場で評価されるのは実務経験だけです。実務経験がない未経験者だから、資格やスキルが評価されると考えるのは間違いです。
その証拠に、専門学校に2年間通学しても、資格を取得した専門卒が優良企業に就職できるわけではないですよね。実際には、彼らがIT企業に就職したら、プログラミング未経験者と同じように社内研修を受けます。
学校やスクールでは、企業が求める即戦力で働ける人材にはなれないからです。
その2:資格はスキルを証明できない
資格は知識がある事を証明できても、スキルを証明できるわけではありません。料理や英会話と例えると分かり易いですよね。料理学校を卒業し栄養士の資格を取得しても、現場でお客さんが求める料理を作れるわけではありません。
語学学校を卒業しTOEICで高得点を取得しても、ビジネスの現場で英語が話せるわけではありません。900点を取得しても、全く話せない人が多いのが現実です。
IT業界も同様に、「基本情報処理試験」「Ruby技術者認定」「PHP技術者認定」など様々な資格がありますが、実際のスキルの有無とは関係ありません。
採用担当者が知りたいのは、「具体的にどんな物が作れるのか?」だけです。資格取得よりも、オリジナルアプリを製作する方が価値があります。
その3:資格より就職先を考えることが重要
プログラミングを学ぶ目的や動機が曖昧な人ほど、幅広い知識が習得できる資格に走る系傾向があります。
就職する企業が違えば、求められるスキルも変わりますね。プログラミングスキルが全く求められない企業もあるし、WEB系かSIer系に進むかでも使用する開発言語も違います。
まずは、進みたい方向性でどんなスキルが求められるのか知りましょう。資格取得を考えるのはそれからです。「なんとなく必要だ」と考えているならば、絶対に必要ないですね。
その4:ブラックほど資格取得を勧める
IT業界では、実はブラック企業ほど資格習得を勧めます。私のキャリアのスタートはブラックでしたが、優良企業に転職するほど、資格を重要視する声を聞かなくなりました。
ブラックで資格が求められる理由は次の通りです。
- 外部に社員を出向させるために、社外にスキルをアピールしたいから
- 営業が社員を外部に売り込むために、ひとつでもアピール材料が欲しいから
- ブラックの役員や上司は技術畑出身ではなく、適切にSEを評価できないから
その5:資格の勉強はつまらない
資格取得を合理的な方法で突き詰めると、問題の答えを暗記する事です。純粋に資格の勉強はつまらないですよね?
忍耐力を鍛えればビジネスで成功できるほど、変化が激しい今の時代は単純ではありません。人間はつまらないと感じることは、必ず途中で挫折します。
つまらない資格の勉強に貴重な時間(1日1〜3時間)を費やすよりも、労働条件が良い企業に就職する方法を、私たちは学ぶ必要があります。
プログラミング未経験でも優良企業に就職したい
難しい国家資格を習得しても、私たちはブラックを避けられるわけではありません。何故ならば、ブラックほど資格を重要視するからです。
では、ブラックを避けて就職するためには、何を力を入れれば良いのでしょうか。
その1:自己PRや志望動機に力を入れる
資格取得に時間を費やすよりも、自己PRや志望動機に力を入れましょう。IT企業が未経験者に求めているのは、ITスキルではなく「ポテンシャル」や「人間性」だからです。
スキルがなくても、3ヶ月の社内研修で必要な基礎スキルを教えられますね。企業からみたら、実務経験がなければ採用コストも教育コストも同じです。
専門職の面接にいくと、仕事さえできれば人間性は問わないと考える人は多いですよね。でも、どれだけ才能やセンスがあっても、性格に問題がある人と一緒に働きたいと思う人はいないですよね。機械ではなくて人間の判断で採用者を決めます。
ポテンシャルや人間性を見るのは、自己PRや志望動機ですね。
参考:【例文あり】SE未経験の自己PRの書き方|採用担当者が教える
その2:ブラック対策に力を入れる
IT企業に就職する前に、どれだけ専門スキルを磨いてもブラックを避けられるわけではありません。専門学校で2年間学んでも、無料スクールで3ヶ月学んでも、ブラックに入社する確率は同じですね。
最終的に私たちがブラックを避けるのは、私たち個人の判断力です。
ブラックを避けるスキルは自然に身に付けるものではなく、業界を注意深く研究することで得られる知識ですね。労働条件が良い企業に就職し、長くこの業界で勤めないならば、ブラックを避ける方法を身につけましょう。
参考:【IT未経験者向け】ブラックとホワイト企業の特徴と見分け方は?
その3:オリジナルアプリを製作する
資格は知識がある事を証明できても、スキルを証明することはできません。
プログラミング未経験者がスキルを証明する唯一の方法は、オリジナルアプリを製作すことです。オリジナルアプリを製作することで、次のスキルを証明できるからです。
- アプリ開発に必要な環境構築など、自分で考えて設計できる人材であること
- プログラミングの基礎知識が、十分なレベルですでにあること
- 新しい機能を追加したり、自由に改修できるレベルにあること
- わからない事があれば、自発的に行動して解決できること
WEBサイトやアプリの完成度が高いほど、労働条件が良い企業から内定を得られる可能性が高くなります。アプリ制作がブラックを確実に避ける唯一の方法ですね。
優良企業に就職したい人は、具体的に何を作りたいのかまずは考えてみましょう。
参考:プログラミングを学ぶと何を作れて、何ができるようになる?
プログラミングを学ばなくてもIT企業に就職できる
出典:IT人材の最新動向と将来設計に関する調査(経済産業省)
私たちは事前に基礎スキルを習得しなくても、簡単にIT企業に就職できます。
なぜならば、2030年に59万人が不足するほど、人材が足りていないからです。IT業界の求人倍率は最も高く6.79倍です。全業種平均よりも3倍も高く、応募者1人に対して6つ求人が余る状態ですね(転職求人倍率レポート2018年4月)。
私自身もプログラミング経験なしで、この業界に入りました。
それでも、年収が500万円を超えキャリアがある理由は、入社後に3ヶ月間のプログラミング研修があったからです。現在現役で働いている9割のSEは、入社後にスキルを習得しています。専門学校で2年間で学ぶスキルを、私たちは3ヶ月間で学べます。
- 月20万円の給料を貰いながら、プログラミングの勉強ができる
- 給料を貰いながら勉強するので、モチベーションが高い
- 現役SEの先輩社員から、実用的なスキルを現場で学べる
- 就職先で必要なスキルを中心に、重点的に学べる
- 業務時間外には、資格や語学など他の勉強もできる
IT未経験者でも、専門学校やスクールに通学しなくても企業に就職できますね。
SEになる事がスキルを学ぶ目的ならば、1日も早く就職した方が良いです。無料で学べるスクールも魅力ですが、月に20万円の給料を貰いながら勉強した方が合理的だからです。実際に現役SEの多くは、無料スクールを悲観的に見ている人が多いです。
▼▼IT未経験者の転職に強い大手3社▼▼
- 『マイナビエージェント』業界経験がないIT未経験者に強みがある
- 『ワークポートIT』最短1ヶ月で就職できるが、求人の質は低い
- 『リクルート』求人数は多いが、IT業界に特化していない
※マイナビのプロモーションを含みます。
<24年4月:求人倍率は急落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
今年の春採用に期待してる人はとても多いが、それでは完全に手遅れですね。
なぜならば、景気後退に陥ると、IT企業は経験者しか採用しないからです。利益が急減する中で、未経験者の教育に費用を使うIT企業はありません。そうなると、次に未経験者が就職するには最低でも4年後です。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。
未経験でもIT業界に就職すれば、基礎知識を習得し実務経験を積みながら月20万円以上の手取りを得られます。また、2-3年経験を積み経験者として転職すれば、年収を100万円以上増やせます。
未経験者向けの転職サイトで1番のお勧めは「マイナビ」です。なぜならば、私自身がブラックから脱出し目標だった社内開発に就職できたからです。年収は4年間で300→520万円まで増え、納期月以外は毎日定時に帰宅しています。
公式サイト:マイナビエージェント(無料サービス登録まで3分)
少しでも実務やプログラミング経験がある人は、「マイナビ IT AGENT」から登録してください。PG経験があると紹介できる案件の質が高くなります。
まとめ:資格があれば就職に有利なの?
- 専門職では、資格よりも実務が重要視されるから
- 資格があっても、スキルを証明できないから
- 資格よりも、就職先やキャリアを考えることが重要だから
- ブラックほど資格取得を勧められるから
- そもそも、資格の勉強は純粋につまらまい
未経験者は、専門知識がないことを理由に、とりあえず資格を考える人が多いですよね。しかしながら、資格の有無が評価されることはありません。知識が金銭や評価に変わるほど、ビジネスの世界は単純ではないからです。
「ないよりはマシだ」という気持ちは理解できます。けれども、資格取得の労力を考えると間違いなく損をします。
料理で例えると企業が採用したい人材は、「料理やレシピの知識がある人材」ではなく、「お客さんが求める料理を作れる人材」です。料理やレシピはネットで誰でも得られる知識です。知識が転職市場で役に立つことはありません。
資格取得を目指すよりも、自己PRやブラック対策に力を入れた方が、条件が良い企業に就職できる可能性は高くなります。
1日も早く行動に移した方が良い理由は?
参考:有効求人倍率とは何?最新状況や計算方法をわかりやすく解説!
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。
業界経験がない未経験者でも、月20万円の給料を貰い研修を受けられたのは、好景気と人材不足に支えられていたからです。未経験で書類を送付しても、大半が採用面接まで駒を進めることができた時代です。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人でしたが、コロナは1週間で70万人以上が職を失い続けています。
20年10月の有効求人倍率は、1.04倍まで低下しています(参考:10月の完全失業率3.1% 求人倍率は1.04倍)。
このような状況で、未経験者を採用し育てようと考える企業はまずないです。専門学校や40〜60万円の有料スクールを卒業しても就職先はありません。また、企業に人材を紹介する事で成り立っていた「無料スクール」もサービスを停止します。
そのため、コロナが落ち着いてから転職活動を始めるでは遅いです。コロナが落ち着く頃にはすでに経済危機に陥り、企業はもう未経験者の採用を止めているからです。経済が回復し始める6年後には、今度は年齢を理由に未経験で転職できないですよね。
では、有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 大手企業は予算削減で、新規開発案件を次々に中止する
- IT企業は、採用コストが掛かる未経験者の採用を止める
- 専門学校や有料スクールを卒業しても、就職先がない
- 人材紹介で利益を得てる「無料スクール」が終了する
- 転職エージェントに登録しても、未経験者は断られる
- 人件費が安い外国人を採用し、海外でシステムを開発する
- 日本人SEやPGは、国内で開発経験を積めない
- リストラや派遣切りで、専門職以外の失業者が急増する
私たちに残されている時間は、決して多くはないですね。
転職活動に今すぐ必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
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- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
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それだけ、IT企業は人材不足に陥っているからです。
もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。売り手市場なので、私たちが企業を選ぶ立場にありますね。カウンセリング、転職サポートはすべて無料なので、途中で利用を辞めても違約金は一切発生しません。
ただし、キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
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転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
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